カイゼン式マーケティング
全体を「カイゼン式マーケティング」と称しておりますが
(M1)商力効果の評価 いわばP/L(フロー)
(M2)商力資産の評価 いわばB/S(ストック)
(MS)商力セグメンテーション お客様の識別
の三つを基軸として考えております
※ 商力はマーケティングと営業をあわせたパワーのことでございます
マーケティングとか営業とか流通とか既存の言葉では曖昧ですので
新たな言葉を使わせていただきます
(1)目的
トヨタの商力とともに 日本の商力向上につながることを目指しています
宋文洲「やっぱり変だよ日本の営業」にも指摘されていますが
日本の営業は 汗を流すこと(努力する姿を示すこと) 好かれること(人間関係依存)
のふたつに過度の依存をしてきました
そのため 営業本来の お客様を知ること お客様に商品を伝えること がおろそかになっていました
電波媒体だけでなくインターネット媒体の発達により その機能が代替されるようになり
結果として第三次産業の極めて低い効率をもたらしています
これを改めるのは至難のわざです やめたところが他につけ入れられる(だれもやめられない)
自社と他社 営業とその他の二次元で相対評価をするしか方法は考えられません
日本の産業力を考えた場合
資源の無い国ですから 付加価値をつけて(第二次産業)お客様に買っていただく(第三次産業)
両方あいまって向上させる必要があります(産業力=ものづくり力+商力)
最近ようやく ものづくりの復活の目処がたったところだと思います
買っていただく商力のほうは まだまだです
商力の向上には
地域ブランド興隆活動が欠かせませんが
他方 既存組織では 商力を測定評価し次のアクションにつなげるPDCA活動
が必須です(これをカイゼン型マーケティングと呼ばせていただきます)
「見える化」をしないと具体的なカイゼンにつながりませんので
まずは評価/測定しCの機能を構築する必要があります
(2)商力効果の評価
これは 個別マーケティング活動の評価測定を目指すものです
お客様に幅広い意味での購買行動を記述していただき(生活行動日記)
お客様の行動を惹き起こしたマーケティング施策を明確にすることで
マーケティング施策を評価しようというものです
テキストマイニング等ブログ分析ツールの急速の進歩のおかげで
最近になり ようやく実現の目処がたちました
(3)商力資産の評価
商主体(ブランド)ごとのお客様評価です
商主体とは 営業マン 店舗 販売会社 チャネル 商品(ブランド)メーカー(ブランド)などです
お客様による評価として代表的なのはCSになりますが
もっと幅広く もっと深く知りたいと考えております
ケビン・ケラー教授の「顧客ベースのブランドエクイティ」(日経ビジネス3月6日号p152〜p155ご参照)
のような手法も成熟してきたようですので
この手法をチューニングすることで 実現できる可能性が高まりました
(4)商力セグメンテーション
マーケティング発祥のアメリカと違って 日本にはセグメンテーションの必要性が低い時代が続いてきましたが
消費者の成熟 女性の影響力増大など 最近になって ようやくセグメンテーションの必要性が出てきました
ライフスタイルや価値観など様々なセグメンテーション手法が研究されてきましたが
どれも決め手とはなっておりません
まだまだ仮説の段階ですが
デモグラのほかに「嗜好」があれば どんなお客様なのか識別できると考えております
これら(2)(3)(4)の実現には
インターネット媒体(ウエブとメール)を活用したお客様パネルを前提と考えております
雑駁でしかも つたないご説明で ご理解いただけるか
はなはだ心配では ありますが お汲み取りいただけたら嬉しく存じます