”Kakegaeganai(かけがえがない)”

今回の震災で教えられたこと「かけがえのない」ものとは何か。


命は無論のことだが
日本人にとって(おそらく日本人特有の)絆
地域のコミュニティの大切さが身に沁みることになった


都会で 同じ事が起きたら。。。
家族を失い 仕事を失い(つまり生活の糧と職場コミュニティを失い)家を失ったら 生きていけるのだろうか?

東北の方々は辛いながら粘り強く耐え忍んでいらっしゃる
そして元の場所に住めない人達は「みんなで」別の場所ではじめたい とおっしゃっている
素敵だ 都会の人間には出来ない 地域コミュニティが失われているから
せめても 家族が有れば と若い世代で結婚に踏み切るカップルが増えているようだ
でもそれは日本人を会社族日本人をさらに内向きにしてしまう!

独りで居られない日本人のコミュニティ好きがつくった会社族のむなしさ
これがネットとりわけソーシャルネットワークへと向かわせているようだ

かけがえのない大切さ
中村雄二郎さんがアイデンティティの定義になさっているそうだ(川崎和男さんから教わった)
欧米人たぶんアングロサクソンはどんな時でも功績 個人の功績を気にするらしい
アイデンティティの証明なのだ
どんな時でも 素晴らしい家族が有る という見栄を張りながら。。。

”Magokoro(まごころ)”

一 柿渋ばあちゃん
 
 
これは梅原真さんからお聞きしたおはなしです。
秩父の山奥のおばあちゃん(作り手)がつくった柿渋石鹸。そして梅原真さん(介添え)がお年寄りの女性(買い手)そして彼女とその旦那様(使い手)の絆をつくりました。そして皆さんが喜びました。わたくしはこれを日本人らしい産業だ!と感じました。
 
 秩父の山奥のおばあちゃんは幼い時分、貧しかったのでおやつを買ってもらえませんでした。学校から戻ってお腹がすいているときは柿ノ木になっている柿をもいでおやつにしていました。柿のならない季節には干し柿が有りました。
日本全体が豊かになるにつれおばあちゃんの生活も何不自由ない便利なものになりました。しかしおばあちゃん、ある日柿ノ木の柿が誰にももぎられずに地面に落ちているのを見つけました。そして悲しくなりました。幼い日々に助けてくれた柿の木がかわいそうでした。忘れていた柿ノ木ですが小さい時分の頃を思い出し感謝の気持ちが湧いてきました。
なんとかして柿ノ木にかんしゃの気持ちを表したい。落っこちている柿ノ木をいかしたいとそう思い様々な活用法を調べました。その結果、柿渋が加齢臭を除くのに効き目があることを知りました。柿は昔から殺菌作用などで重宝され多くの商品を生んでいました。
おばあちゃんは仲間といっしょに石鹸、柿渋石鹸をつくりました。ところがさっぱり売れません。そこへ登場したのが梅原真さんです。「加齢臭に効く柿渋石鹸」と書かれている商品は買いにくいと感じたようです。加齢臭に効くことは知れ渡ってきましたから「男の石鹸」と名づけました。パッケージデザインもオトコくささを感じるいかつい模様いかつい文字にしました。そうしましたら爆発的に売れるようになったそうです。
 
もうひとつ新聞バッグのおはなし。四万十川には季節になると鮎をめざして釣り人がたくさん訪れます。その人たちがお弁当やら飲み物やら買物をします。その包み紙、昔は神でしたが最近はポリ袋いわゆるレジ袋です。それが風に舞って川面に飛ばされます。そうすると大切な川のいきものが困ります。おばちゃん達が考えました。昔のように古新聞にしようと。でも買っていく人たちは、田舎くさい、とばかにします。またまた考えました。
袋にしてみました。しかし何とも体裁が良くない。デパートの紙袋、取ってのついた洒落た形のあれ、です。でもよれた古新聞ではシャンとしません。いろいろ試した中で折り紙の得意なおばちゃんがかくれわざを使いました。出来上がりました。これをみんなで新聞バッグと名づけ他の地域にも広めようとしました。世はエコブームだからです。しかし数年かかって努力しても分かってもらえません。ところが驚くことにヨーロッパのある国から注文がありました。「古新聞を送るから新聞バッグにして送り返してくれないか。相応の費用は払う。往復の航空便も手配する」というものでした。オイシイ話です!
ところが丁重にお断りしました。エコだからです。おばちゃんのこころいきに拍手です。
 このおはなしに日本ならでは、日本人だからこそという要素が沢山あります。
 
(1)  物にも心を感じる、生きとし生けるものを大切にする
 
   創造力を発揮するにいたる動機が、物への感謝であったり生き物を大切にする気持ちであったりします。これは日本人ならではないでしょうか。
   「柿ノ木をかわいそう」と感じたり「柿ノ木に感謝する」「柿ノ木を活かす」
   新聞バッグも「川の生き物が困る」と感じることがはじまりになりました。
環境という言葉はいつからか、環境問題というような使われ方になりました。
   「もったいない」とか「かわいそう」�といった気持ちで周りにある生きとし生けるもの、動物で�あれ植物であれ、をあまねく大切に思う気持ち。これは人類の生存があぶないから環境を守る、という環境問題発想とは少しニュアンスが違うと感じます。
 
(2)  一緒に考えてやってみる
 
   石鹸はおばあちゃん仲間、新聞バッグはおばちゃん同志で工夫し作ってみました。
   エマミュエル・トッドの人口分析学による分類では日本人は家族主義では有りません。家族も大切ですが地域の仲間を重んじて、助け合いをする行動が身についています。折り紙のワザを買物袋に応用するのもユニークです。
 
(3)  心意気
 
新聞バッグ、海外からの引き合い、多分お金儲け的にはオイシイ話だったでしょう。
しかし本来の目的エコから考えて「おことわり」。トランジスタラジオをアメリカに売りに行ったソニー盛田昭夫がブローバ社に10万台のオファーにも関わらず、OEM(相手先ブランド)を「おことわり」した心意気に通じます。
お金より心を大切にする日本人の気高い気風ではないでしょうか。
 
(4)  海外から来るものは良いものという発想
 
   これは後�日談ですが、新聞バッグ。海外からの反響が相次ぎ、そのため国内でも盛り上がりを見せ始めたそうです。航空会社グループがファーストクラスの古新聞を集めてお洒落な買物バッグをこしらえようという動きが起こってきているそうです。大陸の米文化の到来にはじまり、中国・韓国文化そしてヨーロッパ文化と、
   日本人は舶来ものを重く受け止め、しかしきちんと咀嚼して内在させました。

"Yumekiten(夢起点)"スティーブジョブズは夢起点を盛田昭夫に学んだ

ティージョブズはパソコンの世界を井深盛田アプローチで作り替えた

夢起点アプローチだ
序文

 わたくしは、いわゆる団塊の世代です。1970年代に産業界に身を投じました。そのころは創造性に満ちあふれ、現在の仕組みのほとんどがこの頃までにつくられたと考えています。ところが2000年代に入り、往事の活気が全く失われているのを感じ始めました。大企業病とか官僚化という言葉で表される硬直化した組織運営です。業績は右肩上がりを続けているという印象を残している時代でもありました。ですから、現状に何も問題はない、という大方の雰囲気でした。しかし自分は納得がいかず、組織の中に有ってなんとかこれを打破できないものか様々なアプローチを試みました。いずれ他業界や行政や政界の方々と接していて気づきました。これは日本の問題だ、と。
 科学技術の分野では機械や電気、化学や原子力といった分野の発達が一巡し、脳科学や遺伝子科学のようなライフサイエンスの発達が目立ってきました。本来の日本人らしく 生き生きと創造性豊かに生きるには、ライフサイエンスでこれを証明し方法論を示せば良いのではないか、ライフサイエンスで世直し人直しが可能ではないかと考えてきました。武者利光先生・仁木和久先生・光吉俊二先生に助けていただいて進めています。
 また、台湾や韓国の国ぐるみの台頭で日本の強みも次第に失われていく危機感を感じ、日本ならではのモノづくりをどうしたら良いか模索をはじめていました。そんな折り、二つの出会いがありました。ひとつは漫画家の鳥山明さん「欲しいクルマが無い、こんなクルマを造ってくれるところはないか」と具体的なコンセプトといくつかのアイデアスケッチが提示されました。もうひとつは高級官僚の方「クールジャパンをはじめたので、面白い提案が欲しい」というものでした。どちらも2010年6月のことでした。
これをきっかけに、日本の核になる考え=COREiDEAというプロジェクトが生まれました。皆さん国を憂いて手弁当でのご参加でした。COREiDEAの名称およびロゴそしてシンボルマークは神谷きいろさんによるものです。
 さらに、2011年になって島田文吾さんとの出会いがCOREiDEAを広げました。
創るだけでなく再編集する、日本独自の考えへの展開です。島田さんは日本の文化財の維持と再生を私財をなげうって進められています。

 COREiDEAの狙いは日本を日本人の元気を取り戻すことです。

 これまでの日本の産業のやり方は品質と価格に重きをおいたモノづくり中心。これだけでは中国や韓国などアジア諸国の中で埋没してしまう心配が出てきました。メイドインジャパンの誇りが薄らいで来ています。もういちど日本人らしさに立ち戻って産業の在り方を考え直し、日本人が元気になるようなやり方を模索したいと考えています。
キーワードは創造性と情緒的価値と感じています。
 経済成長に重きを置き過ぎた結果、心が貧しくなっていることを痛感します。競争に明け暮れることは日本人のDNAにとって得意なことではないような気がします。カネだけで幸福になれない人も多いのではないでしょうか。心が貧しくなった結果、日本の文化財がなおざりにされてきたのでしょう。

 日本の日本人の元気を取り戻すヒントは地域文化に有り、と分かってきました
まず梶谷俊介さん。大都市以外の日本の各地域にもたくさんの自動車が普及している。しかしほとんどは車庫で眠っている、送り迎えや買い物くらいにしか家庭用の自動車は使われていない。他方テレビではグルメや旅番組が全盛、でも実際の行動には結びついて居ない様子だ。自動車にグルメや旅行地それも遠くない地場の情報をつなげたら、もっと自動車を使って人々は楽しむに違いない、と。
場所文化、という言葉もいただきました。いままでは主にテレビを介して東京から日本の各地域に文化が伝達されてきました。地方という言葉もそういうニュアンスを含みます。
これからは各地域が文化を発信する時代だ。場所文化を発信すべきだ、と教わりました。
 次に貴重なアドバイスをいただいたのは板垣伴信さんです。まず日本のカーナビはすばらしい!良い意味でのガラパゴス、独自の優れた進化をしている。そしていくつかの改善点も示していただきました。その中の極めつきが相棒としてのカーナビです。まずお抱え運転手のように、会った最初の5秒でご主人様の間合いをとり挨拶を(カーナビが乗る人に挨拶を)する。そして音声による感情認識技術で車内の気配を察する。楽しそうな様子ならどんどん(カーナビが)話しかける、いらいらを感じ取ったら沈黙に移る。
ドライバーのプロファイリングをしておき、運転の癖や進路選択の履歴を蓄積しておき
「なかなかカワイイなびちゃんだ」と感じさせる、というものです。
 そこから数人のアイデアマンのブレストが自然発生して「寄り道案内ナビ」が生まれました。最短距離や最速ルートを案内するだけでなく、乗った人の好みに応じた場所文化の案内をする、楽しさをくれるカーナビです。「寄り道案内ナビ」は板垣伴信さんや光吉俊二さんのアイデアを合わせて「むだなび」と呼んでいます。
島田文吾さんは媒体もご自分でお作りになったりツアーさえも企画されて文化施設の紹介に心を砕いていらっしゃいます。「むだなび」が実現すれば文化施設も多くの人々にとって身近なものになるに違いありません。

 クールジャパンという切り口を大上段に構えて考えますと、日本とは何か、日本文化さらには日本文明というような言葉に行き着いてしまいます。無論このことはしっかり整理する必要がありますが、そのための論議に時間を費やすよりも具体的に日本人らしい姿を形作ってしまうほうが早道と考えるにいたりました。日本を日本人の元気を取り戻すには
日本人らしさや日本人の強みに注目することが取り組んでいる我々にとって楽しい。明るく元気に楽しくやるのが日本人、とそう考えることにしました。

 今回の震災は多くのことを感じさせ考えさせてくれました。生命の大切さ、気高い生き方、つながりの大切さ、そして千年単位の歴史観です。これらを 大黒柱として新生日本を建て直さなくては
なりません 以上


東京通信工業の時代
soniブランドを経てSONYブランドを立ち上げるまでには電気を使った様々な商品にチャレンジしていた
ドメインは電気B2C

ティージョブズはパソコンでB2C
Appleに復帰してから
井深盛田SONYの夢起点アプローチに転換した

同じ井深盛田アプローチをなぞるサムソンは
創造力と技術力のハンディを抱えながらも政商の立場をうまく活用している

”Iitsutae(言い伝え)”

ヒトは道具を手にして
得たものと失ったものがある

文字を手にしてから記憶力が格段に弱まった


道具にどうしても頼ってしまう
これもヒトの"Saga(性)"

パソコンに使われてしまうのもこのSagaによるものか
アメリカの場合は単なる新し物好きのようなので少し違うが。。。

貞観津波の記録がきちんと伝わっていれば平成の津波による被害は低減出来たかもしれない
縄文人のように海と山との適切な距離感を保った暮らしが続いていれば今回のような惨事は無かったかもしれない

永久不滅の記録媒体は多分無い
とすれば
人から人への言い伝えがとても重要なのではないか

”Manabu(学ぶ)” 自然から学ぶ

佐々木正美さん

育児の専門家らしい
言っている内容が脳科学にかなっている

喜びや楽しみを共有すると苦しみや悲しみも共有出来るようになる
逆は無い


日本人は金や銀などと交換に多くの著書を輸入してきた
識字率の高さが示すように書物を好む
しかしそれより更に 自然から学ぶ ことを行ってきた


知識をためるための教育
どうもこれは明治維新以降のことのようだ
まなぶはまねぶ真似からきているとも言われるが
自然から学ぶことはまだまだ有りそうなのにいつからか
欧米なかんづくアメリカに学ぶことしか考えないようになってしまった
戦後のことだ
戦前はフランス イギリスそしてドイツ
どうも最先端と思われる国を見定めてそれを真似してきた
官僚養成を目的に帝国大学東大=東大法学部が作られたが
それではまずいと京都大学東北大学もつくった
偏差値教育がこれらも含め同質化してしまった
東大法学部出身の文部省官僚(二流官僚)に教育を任せてしまった過ちだ

今からこれを直すには江戸時代の寺子屋に戻すしかない
これは復旧でしかない
さらに飛躍を企てるには 自然から学ぶ ここに戻るしかなくなってしまった
しかし 真の競争力をつけるには最高だ
なぜなら日本ほど豊かな自然に恵まれた国はないからだ

ふたたび文明と文化

文明とは制度と装置 梅棹忠夫さんの定義
文明の定義は様々 文化も
当面これで行こう

文明は理性 男性脳 アポロン
そして
文化は感性 女性脳 ディオニソス

人間にはどちらも必要のようだが


やんちゃ を活かす度量の無い社会 (というより利本位なのだろうが)
島田紳助が責められている 志には乏しいが義侠心は有りそう
義に生きるのは難しい世の中だ
西洋文化と日本文化のせめぎあい 西洋文化は文明依存(というより大陸で生き延びる糧として文明を活用してきた)
文明(うち制度)が進む程息苦しくなる 暮らしにくくなる
文明(うち装置)が進む程人命を生活を危うくする 格差を強める


19歳って何か有るかもしれない
ビルゲイツがBASIC
ザッカーバーグが顔写真サイト
わたしはマーケティング


ブログというか最近の言い方だとソーシャルネット
匿名の方がクリエイティブかも?
とんでもないコメントが有るかわりに面白いコメントが期待できそう
はてな」はフルオープン
ミクシィ」は知り合い 顔が見えている(仮面舞踏会と同じ)
Facebook」は東大法学部症候群と飾窓

川崎和男さんへの提案

川崎和男さまへ事前メール

はじめまして   桒原利行でございます
 
ご多用のところ貴重なお時間をいただけるとのこと
感謝いたしております
 
お目にかかる前に趣旨をお伝えしておきたいと存じます

具体的にどんな形でお力をお借り出来るかは当日よろしくお願いいたします
 
 
【目的】日本の新しい産業を創る
 
これまでのやり方  品質と価格に重きをおいたモノづくり 
このままでは中国や韓国などアジア諸国の中で埋没してしまう事は議論を待たないと思います
 
創造性と情緒的価値に重きを置いた新しい産業創出が必要です
 
産業には 
・働く場所をつくること
・税金を収め個人の税負担を軽減すること
に加え  国際社会の中で
・日本人としての誇りを保つこと
という役割がありますが  
次の世代の若者たちに誇りを持てる日本を残したい
という強い想いが有ります
 
新しい産業は 日本ならでは  これぞニッポンと言える 
日本文化を核としたものである必要があると考えています 
そのためには明治維新あるいは律令制導入時にまで立ち返り 
日本の強み  日本人の幸福とは何かに思いをいたすべきです
 
産業論  文化論あるいは文明論に時間を費やすのは別の事として
先ずは叩き台をこしらえることにしました  
ニッポンの核になるアイデアを創るCOREiDEAというプロジェクトを手弁当の有志の皆様50名でたち上げました
COREiDEAの目指すことは別紙をご覧ください
今回ご相談させていただくテーマはそのうち「創るCOREiDEA」です
 
 
新しい産業の要件は
(1)作り手も 売り手も  使い手も  心ゆたかにになること
(2)世界の人々の共感を得ること
と考えています
 
 
(1)作り手も 売り手も  使い手も  心ゆたかにになること
 
日本の強みを活かす  すなわち職人力商人力を活かし
顔の見えるモノづくりコトづくりを実現したいと考えています
 
量から質への転換   物の豊さより心の豊さを念頭に置いております
 
モノ・コトを通じて作り手  売り手  使い手の間柄を創ることを目指します
経済学では  もののやりとりを贈与と交換に二分しますが 日本人にはどちらでもない お互い様の心が有ります  お互い様の心は間柄から醸し出されます
まずは間柄創りからはじめましょう
IT化は全ての情報がデジタルに(0か1に)書き換えられると勘違いさせます
目に見えない間柄を創り なおかつその間柄を克明にIT上に載せる新たなビジネスモデルへの挑戦も可能と考えています
様子から感じ取る 気配を察する これは日本人の得意とするところです ブランドやCRMといった既に日本人が江戸時代に完成させたものを今更 あたかも外来物のようになぞるのは止そうと考えています

出典
間柄  和辻哲郎「風土」
贈与と交換  中沢新一対称性人類学

 
(2)世界の人々の共感を得ること
 
人口と市場規模で圧倒する中国やインドが台頭して来た場合
いずれ「たくさん作ってたくさん売れている  それで?」という世界ができあがります
そうなった時  世界一の販売台数とか世界シェアとかは現在とは違いあまり意味を持たなくなるに違いありません    
そんな時代に日本は 量ではなく質で共感を得るようになりたいと思います
 
また日本人は古来から  良いものは他に有る  海外に有ると思ってきました
日本人が誇りを持つためには世界の人々の共感を得た後  国内に紹介をする というプロセスが効果的です



【新しいくるま】新しい産業の嚆矢として世に放ちます
 
本人が作るとクルマはこうなる を世界に示します
要点は以下三点です
 
情緒的価値
どことなくカワイイ  キレイ   なんとなくココチヨイ
 
三位一体(作り手  売り手  使い手)
作り手が与えるだけでなく売り手も使い手も参画しその間柄から創造
 
世界が共感
先ず海外(フランスから発信  アメリカ)そして日本へ
 
 
具体的には
 
モノ
気がるに買えて  気ままに使える四輪スクーター
バーハンドルでペダルレス  
使う人が作る人売る人との間柄で  新しいモノを創ります
 
コト
ふらっと家を出て   好きな場所で停めて本を読んだり音楽を聞いたりビデオを見たりと気ままに使え  途中知り合いに会ったら挨拶ができ 興に乗ればおしゃべりもできる  そんな新しいコトを創ります
 
女性は高いヒールのままでドライブできます
免許更新さえ怠らなければシニアカーとして使えます
車椅子のまま乗り込める構造も可能です
 
モーター駆動を想定していますが
当初日本ではエンジン駆動を用意します
モーター駆動版はフランスから市場導入します
日本で電気自動車が市民権を得るには時間がかかるからです
 
基本は一人乗り  最大四人乗りまで
 
一人乗りの場合 たとえば
運転席背後の空間には本とか音楽など趣味のグッズ そして二人分の椅子も載せて行きます 持ち出して木蔭などで使います
日本では原付免許  フランスでは免許不要です(最高速度40キロ)
 
後席に二人  計三人乗り
さらにステアバイワイアーで 前席二人後席二人  計四人乗りまで想定します
日本では軽自動車区分です
 
製造販売は地場の自動車修理屋さんやバイク屋さんで行います
モーターホイールとコントローラや電池など基幹部品は大量生産ですが その他は中小企業で組み立て可能な構成とします
仕様は一台一様ですので世界にひとつの文字通りマイカーです  
名前は一台一台使い手が付ける事になりましょう
 
日本ならではのくるま  の極め付きをご説明しましょう
1)命を大切にする    物にも命を吹き込む
2)絆をつくる   地域のつながり  助け合い
3)和風 言わば和室発想 いまふうに言えば走るアプリ
4)まさかのそなえ 情報とエネルギーのつながりが生命線
 
 
1)命を大切にする    物にも命を吹き込む
 
自動車は馬車に替わる乗り物として階層社会で生まれました
そのため安全は乗る人を主体に考えられ  歩行者の安全が考えられるようになったのはつい最近のことです
日本人がつくる乗り物は  命を大切にするということに最も重きを置きます 例えば奈良を走るなら  神様の使いである鹿が傷む事の無いよう ボディを樹脂にして  乗り物の方が壊れる構造はないかと考えます
乗り味  書き味など日本人はモノに「味」を求め 武道  茶道などコトを哲学にして「道」に高めます   モノにも命を吹き込みます  
工場の機械に名前を付けたりして 愛着という言葉を超えます
作り手は日用品でさえ「銘」を入れようとします
日本人の心情にあった気持ちの通じるモノに仕立て上げます


2)絆をつくる   地域のつながり  助け合い
 
人情仕草
 
群衆の中でなければ  初めて出会った人でも  会釈をしたり一言二言 言葉を交わしたくなるのが人情です  江戸仕草と呼ばれるものが生まれたように  人と人がなめらかに過ごしていけるようくふうをします
「暑いですね」とか「こんにちは」とか  あるいは「お先にどうぞ」「これはこれはありがとう」とか くるま同志が絵文字のようなものでコミュニケーションできたら  喜ぶ人は少なくないと思います
ゆっくりしたスピードが環境を変えると考えております
バイクや自転車くらいのスピード  しかもバイクのようにうるさくない
樹脂ボディにすれば  半透明でも車外の気配を感じとることができます   透明ならファッショナブルな装いをアピールできますし
日本家屋のような開放感が生まれます
今の自動車なら 何か伝えようにもうるさいし 気が付けば目の前を走り去ってしまっています

相互扶助
 
電気自動車は航続距離が課題になっています
見知らぬ土地を走っていて電池が切れた場合 日本人なら知らない人でも見過ごせなくて助けたいと願うでしょう
他のくるまから電気のおすそ分けをするとか  蒸気機関車のように重連で戻ってくるとか  日本人であれば助けあいの知恵は広がります
例えば道路脇にはまりこんだりしても 電気駆動なら車重が軽いので通りがかりの大人二三人で脱出できます 無理な場合は電池を取り外し可能にしておけば大丈夫です
近距離コミューターですので府県を乗り越えてまでの遠出は想定していませんが  困った時はあいみたがい  助けあいの気持ちを引き出すような乗り物であって欲しいと思っています 
 
お互い様の心なのか 家族で食べきれない食べ物が手に入ったときなど 知り合いにおすそ分けをします
昔はリアカーであったり乳母車や耕運機でしたが今は一輪車くらいでしょうか 今でも田舎ではそういう風景を目にします
新しいくるま でおすそ分けがしやすくなるといいですね

 
3)和風 言わば和室発想 いまふうに言えば走るアプリ
 
アレンジ次第で居間になたり寝室になったり客間になったり融通無碍 和室の発想です
計器やオーディオ  カーナビはipadひとつで済ませたいと思います
電気駆動の場合  電池  コントローラー  インホイールモータが基幹部品ですが どれも個別に取り替え可能なので  くるま自体長持可能です
永い付き合いを望めば(多分21世紀はそうなると思いますが)
くるまもリフォーム   とかあるいは季節に応じて  くるまも衣更え  とか
好みに応じて  くるまも衣装直し   とかが可能になります
今風に言えば  走るアプリ 

変幻自在な自分空間
コンパクトな隠れ家
。。。 
音声による感情認識技術を使えば   くるまとの会話やくるまを交えて車内会話が盛り上がる
最新脳科学を活用して車内を創造空間に
家とドッキングして部屋になる
などなど日本人らしい夢起点の発想が広がります

装備次第で  ナイトライダーやヤマトの相棒  にも仕立て上げることが可能です   
人間が運転するなんていう事は  もしかしたらもう古い考え方かも知れない   これからは  自我を持ったロボクター(ロボットタイプのスクーター)が人間の欲望や考えを察知し   その腕に抱くようにしてその行き先や目的まで誘ってくれるようになるでしょう
アメリカではせいぜいハリウッドの映像の世界ですが
これを現実のものとするのがジャパン  ひとつのジャパンクールと言えないでしょうか

 
4)まさかのそなえ 情報とエネルギーのつながりが生命線

今回の震災で身につまされることになった そなえ  についてしっかり考えたいと思います
  
情報ネットワーク
携帯電話のネットワークがいざという時  命優先になっていないことが露呈しました  無線LANを高度化したウエブ型ネットワークを構築しておく必要性が明確になりました 
くるまにも無線LANルーターを搭載して緊急連絡の備えが必要です
今回の震災で自動車の渋滞が被災者を増やしました
いざという時  地域最適の交通誘導を可能とします

エネルギーネットワーク
インターネットが開発された理由を鑑みれば
エネルギーネットワークもウエブ型にしておくことが必要です
もしもの場合  くるまも蓄電装置として使えるよう備えが必要です

COREiDEAでは  くるまの他に家庭用ロボットや住人見守りシステムも考えておりますが
その全てに無線LANルーターと蓄電装置は必須とします

 
##雑話##エンジン車と電気自動車
 
エンジン車は重くて熱い振動するエンジンがベースになっています
エンジンは衝突時には乗る人にとって凶器になります
しっかりした土台で支える必要が有ります   そうでないと100キロも200キロもある熱い鉄の塊がふっとんでくるからです
今回の震災では自動車が凶器になりました   津波で流された自動車に轢かれたり押し潰されたばかりか  津波で押し寄せた自動車が発火し避難場所(石巻市門脇小学校)が炎上したりしました
 
またエンジンは自動車を複雑にし産業構造にも大きな制約を与えています
車体を頑丈にすることと膨大な部品点数を必要とすることです
車体を頑丈にすることは超大型のプレス機を必要としますので巨大資本を必要とします    部品点数の多さは下請け階層構造を不可避にします 三次下請け四次下請けともなれば  自動車のどの部分を造っているのか分からず  ただ上位下請けの言われるままに仕事を引き受ける他ありません   人間性を無視された  かつての絶望工場がそこには存在しています
出典
モンテカルロ賞2011年ゴールデンニンフ賞 『笑ってさよなら〜四畳半下請け工場の日々〜』

 自動車産業だけでなく規格大量生産大量販売により
似たような製品が街にあふれますので   作り手の顔は見えないし
同じ物をどこにでも見つけられるので  様々な物に名前をつける  日本人といえどもニックネームさえ付ける気持ちにはなりません
 
しかし電気駆動の場合  いままでのエンジン車では常識であったことがいくつか常識破りになります
  
現在の自動車産業のビジネスモデルはアメリカによるものが中心です 
例えばモデルチェンジ  飽きを誘発させて買い替えを促進させる
DNA解析が進み  新し物好きDNAが発見されました
アメリカ人の4割はこのDNAを持っています(日本人は1割強)
アメリカの自動車産業GM)IT産業(Microsoft)はこれで多くの売り上げをあげて来たと言えます   さらにはリーマンショックを誘発した住宅を中心としたクレジットバブルもこれが真因と言えます

出典
NHK教育テレビ 「サイエンス」2010

##雑話##